メンタリストDaiGoの雑談から考察するビジネスモデル
先月のことになりますが、林修先生が高学歴のニートを集めて授業するという企画がありました。
テレビの企画で語ったという事からすれば、テレビ映えするような話をしなければいけないだろうし、生徒側にも言いたいことはあるでしょう。
それはさておき、林先生はやっぱり話が上手。
その中で僕がなるほどと思ったのは、やりたい事を仕事にするか、周りからできると評価される事を仕事にするか、という部分。
一番いいのは、話にもあったようにやりたい事が仕事として成立する事かもしれない。
しかし、どちらかを取るとするなら、林先生はできる方を取って今に至るという。
やりたい事をやってうまくいかなかった結果そうしたのだと。
番組はこの後、萩本欽一さんにも同じような質問を投げかける(実際は同じ大学に通う学生からの質問だが意図的な編集だろう)
そこで欽ちゃんが言ったことも、なぜかやりたくない事を選ぶと仕事がうまくいったというのだ。
さて。
メンタリストのDaiGoさんについては以前にも語ったようにニコニコ動画の会員なので気になった内容の動画をちょくちょく見ています。
最近はyoutubeでも無料動画を挙げているので、興味がある人はタイトルから選んで見る事も可能です。
動画の内容を紹介するのは失礼かと思うので、今回は雑談部分についてちょっと触れたいと思います。
メンタリストでテレビの出演が増えた時、大きな事務所からいくつも声がかかったそうです。
彼は正直悩んだそうです。このまま芸能人としての生活を歩むか、やりたい事を追求するか。
これはまさに他者からできると評価された自分と、やりたい事をする自分の板挟み。
動画を見ている人なら周知の事だと思うけど、メンタリストとしてのパフォーマンスは彼が本来やりたい事ではない。
ある意味、名刺代わりみたいなものだ。十分特技と言えるほどにすごいスキルなのだけど。
「しくじり先生」でも語っていたように、心理バトルが当たるか当たらないかばかりが注目され、しだいに疑心暗鬼になり、周りのスタッフにさえキツく当たってしまう精神状態だったのだという。
元々、いじめられっ子だった彼は、対人に関してはかなり繊細であったと推察される。
最近では東大生の弟も有名だが(彼は兄の名前を出さずに売れたのがイイ)
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DaiGoさん自身も慶應大学理工学部という高学歴。著書からも様々な勉強法を工夫して合格した事がうかがえる。
今でこそ、月額540円で7万人という登録者数やベストセラーの著作など大金持ちであるのは間違いないが、大学時代は食費や交際費を削って書籍代を捻出していたらしい。
そう、苦労人なのだ。
星野源さんのようにやりたい事が全部仕事になるような人もいるが、DaiGoさんはやりたい事を選ぶために事務所からの誘い(アミューズからも声がかかったとか)を断った。
将来に対する不安、干される仕事(本人談)、決して順風満帆ではない。
で、今はと言えば、論文をメタ分析する人にお金を払い、主に研究論文を紹介し続ける動画や著書で生計を立てています。
彼の言によれば、法人向けの高額な講演会で生計を立てる事もできるが、しがらみに拘束されるのが嫌らしい。何より時間と儲けを搾取されるとかw
その点、動画ならたった一台のスマホで複数のサイトにリアルタイムに配信でき、しかも編集もしないので、無駄な経費がかからない。
もちろん、日々読んでいる論文や書籍から見つけたネタ(失礼)を準備する必要はあるし、そもそも説明力が尋常ではないのですが。
林先生の動画でもありましたが、高学歴ニート君がブログで稼いで過ごしたいという意見は、楽して儲けられるのなら確かに誰しもそう思う事でしょう。
自分の時間が潤沢にあって、自分の好きな事を書いて、それをどこかの誰かが読んでくれてお金になる。
しかし、当たり前の事だが現実はそう甘くはない。
星の数ほどあるブログの中で読者の関心を買うには、ざっと挙げてみても
・ユニークな発想や着眼点
・専門知識や豊富な語彙力
・容姿端麗
・読み手の興味を引く文章力
・気になる情報
など、どれ一つ容易なものではない。
もちろん、このブログも偶然にも容姿端麗のみ該当している。
すでに一定の人気がある芸能人ならともかく、全く無名のイケメンおやじが気を引こうとするのは本当に難しい。
今から人気ブロガーになるには、何らかの価値を持つ情報や特異なセンスが無ければほぼ無理だろう。
そして、すでに誰かがやっている事は二番手か三番手で無ければ時すでに遅し。
だから今さらYouTubeのゲーム実況や面白実験で一攫千金を夢見るなんて、おそめしゃちょーだ。
さて。
こういうとこなんだよなー
この寒さ。
関東は明日大雪の恐れだとか。
さてさて。
DaiGoさんの話に戻すと、提供している情報の価値からすると、もっと会員登録料を高くしてもいいけど、少しでも多くの人に有効利用してもらいたいから安くしたのだとか。
うまいよねー、そういうとこ。
情報の価値は見ている側が決めることで、できるだけ多くの人に見てもらった方が賛否はともかく、会員数は増えるわけで、実際会員の僕からすればもう少し高くてもいいかもしれないと思う内容もあるけど、
話の途中で急に猫と戯れる動画を見ていると、もう少し編集してくれてもいいのにと思ったりもするので、540円という価格は絶妙かもしれない。
例えは悪いけど、百均で買った商品が思ったほど使えなくても仕方ないと思えるし、逆にすごく使い勝手が良かったりすると感激してしまうような感じか。こりゃ失敬。
でも動画を見れば、本当に楽しそうという感じが伝わってきて、見ているこちらに伝播するとこが好きです。
星野源さんが時々、「疲れたー」とか「休みたい」という発言をラジオでしていると、本当にしんどいだろうなぁと思うのですが、売れれば売れるほど自分のしたい事がなかなかできない辛さがあるのでしょうね。
最近、芸能人の引退や休業が異常に増えてきたのもこの辺に起因するのでしょうか。
そういう意味では、DaiGoさんはとても自由に見えます。読書が何よりも好きで、さらに言えば得られた知識を誰かに説明するのが好き。
彼にはメンタリストとしての肩書きがあるので初めは面白半分でそういうものを期待して動画を見る人が普通でしょう。
それがいつしか内容に引き込まれ7万人。540円と言えど、人の財布からお金を引き出すのは簡単な事ではありません。
現にこんなに面白いブログが無料で読めるのに世間の誰も関心を持たないのですから自明の理です。
それほどにお金を払ってまで自分の時間を費やすのは難しいのです。
情報や彼の真摯な態度があってこその今でしょう。
うーむ。
凍えそう。
どこが面白いのだ、このブログは。
あなたも物好きですね。
きっといいことがありますよ。
今日はこのくらいで失礼します。