進撃の巨人はやっぱり面白い
今更ながらシリーズ。
情熱大陸であまりに素朴な作者にびっくりしつつ、21巻で放置していた進撃の巨人。
毎回新刊を買いつつも、だんだん理屈が頭に入らなくなってきて読み返すのも面倒になり、完結したらまとめて読もうと思っていたのだけど、huluの美しいアニメに引き込まれつつ、続きが気になり、結局最新刊まで買ってしまうハメに。
だってアニメじゃ全然原作に追いついていないし、待てるわけないw
そして、改めてまとめて読むと、レビューに散見される手垢のついた言い回しで恐縮ですが、一体、どこまで考えて描いてるんだというくらい伏線の回収が見事。
ネタバレは避けますが、
24巻でこの物語の始まり、超大型巨人が壁を覗く衝撃的なシーンの舞台裏とつながるなんてすごいとしか言いようがない。
これは例えば悟空のしっぽがスーパーサイヤ人につながるような後付けではなくて、カイジやデスノートのような結末から組み立てる創作方法でなければ説明がつかない。
これまでにも進撃の巨人はいくつもの中級クラスの伏線回収の積み重ねがあり、その度に一体どんな頭してるねんとため息をついてきたわけですが、壁の内側が外側に変わるような展開(それ以上は言わないので未読の人は許して)はただただ驚嘆。
これまたよく言われることだけど、記憶を消してもう一度最初から読みたい漫画です。
そりゃ大きな物語の流れは絶対に考えていたでしょう。でもね、それだけじゃない構成の巧みさがありますよね。
全部ネームできてたんじゃね?みたいな。
それをちょっと手直ししてんじゃね?みたいな。
情熱大陸のネームで悩むシーンはやらせじゃね?みたいな。
そう思わすほどによくできてる。いずれ1億冊の累計になって、殿堂入りするのも間違いないですね。
次巻はもうすぐ発売。情熱大陸を見る限り、完結は近そうです。ここまで緻密に描かれてきて、作者の才能はもう十分に証明されているので、後はどのような結末になろうとも受け入れられます。
紅天女と同じ。
諌山創、おそろしい子。