これって数学だけの本じゃない

 

いかにして問題をとくか

いかにして問題をとくか

 

 

とても古い教則本

 

中身は数学の教え方や問題の解き方が書かれた本なのですが、文系の僕には内容なんてさっぱり分からないのに読んでいて面白い文章がいっぱい。

 

ざっと抜き書きすると、

 

「われわれの問題が複雑なものである場合には、とくにプランを実行する順序をよく考えることが必要である。われわれはどんな細部をも無視したり、その細部と全体との関連を見失ってはならないし、また各段階相互のつながりを見失わないようにしなければならない。したがって適当な順序で進まなければならない。」

 

「われわれが問題をとくためにはまずそれをよく理解しなければならない。(中略)

しかし問題を理解しただけではだめで、われわれはそれをとこうと思わなければ駄目である。つよい意志がなければ、むずかしい問題をとくことはできない。しかしそれには運も伴うものである。計画をたて、適当な方法をみつけることができれば問題は半ばとけたようなものである。よい考えは幸運のもとであり、それは霊感というか、神の賜ともいうべきものである。勤勉は成功の母である。」

 

「すでにのべたように、虫は窓から逃げようとして何度もくりかえしくりかえしガラスにぶつかり、自分がもと入ってきた開いているとなりの窓から出ようとはしない。鼠はもっと賢明に行動することができる。わなにつかまると棒のすきまから出ようとし、次々とすきまから出ようとこころみる。このように試みをかえ、いろいろな可能性をためすのである。人間はいろいろな可能性をよく理解し、失敗やまちがいによって学び、もっとさらに賢明に行動しうるか、あるいは少くとも懸命に行動できる筈である。」

 

これって数学の問題に言及しているだけではなくて、非常に示唆に富んだ解説だと思います。

 

本の表紙の裏には法則がまとめられていて、それも少し抜き出すと

 

・前にそれをみたことがないか、又は同じ問題を少しちがった形でみたことがあるか

 

・もしも与えられた問題がとけなかったならば、何かこれと関連した問題をとこうとせよ。もっとやさしくてこれと似た問題は考えられないか。もっと一般的な問題は?類推的な問題は?問題の一部分をとくことができるか?

 

まるでアイデアに関する本のようです。

 

良い本は時代を超えて残るという典型ですね。

 

 こちらは原本。

How to Solve It: A New Aspect of Mathematical Method (Princeton Science Library)

How to Solve It: A New Aspect of Mathematical Method (Princeton Science Library)