本棚が気になります
人の。
自分の本棚は人生や頭の中を見られるような気がして見せたくないのですが、他人の本棚となると見たくなるのは悪趣味でしょうか。
外で読書する時、僕は断然ブックカバー派であり、カバーをつけてない人を見ると主張が激しいなと思ったりするのですが、カバーがかかっていると覗き込みたくなるのも事実。
本のちらリズム。
本の出来心です。
さて、「紙背に徹する」という言葉があります。これは紙の裏面まで見るくらいに文章をじっくり読み、理解を深める事ですが、数学の長岡亮介先生がおっしゃっていて覚えた表現です。
なかなか深みのある表現ですよね。
それくらい問題と向き合うという意味で使われたのだと思いますが、これは熟読にも通底する事。
再読に値する本は本棚に収めて、いつでも目に入る所に置いておきたいですし、気になる本や気に入った本を目立つ所に整理すると頭の中まで整理されるような錯覚をおぼえます。
そんな他人の気になる本棚を紹介した本を読みました。
椎名誠さん
デジタルの本は資料としては便利だけど、本棚を徘徊して存在を忘れていた本をついつい読みふけるなんてのはアナログゆえの贅沢
というのもうなずけるし、
今は亡き児玉清さんの異常とも言える本への偏愛は特大の本棚を購入するに至り、羨望のまなざし。
かと思えば、内澤旬子さんの自分が愉しめるだけの百冊弱が収まる程度の本棚一つあればいいというのも分かります。
池上彰さんの本棚からはみ出した本が床から山となり、それを避けながら移動する様子に本好きの悩みは物理的な問題と切り離せない永遠の悩みだなぁと嘆息。
かく言う僕も一時期は何でもスキャナで取り込んで電子書籍化していましたが、バーチャル本棚って味気ないし、なぜか読む気が起きにくい。
今も電子書籍を購入はしますが、気に入った本は物理的に所有したいので、着実に蔵書が肥大化していきます。
大型書店の本棚を自分の本棚だと思い、その一部を削っていくような散策が趣味です。